● JAPAN ● 「日本の食のおもてなし」
 
食のおもてなし
食のおもてなし
四季とともに文化が発展していきます。
食への想いは日本人ならではの知恵とともに工夫を重ねます。
人を大切にするこころが、おもてなしとして美しく奥ゆかしさを表現します。
食のおもてなし
食のおもてなし
椀にもったご飯といろいろな料理を一緒に並べられ、お箸でいただきます。箸の素材は、竹、杉、桧、えぞ松、白樺(しらかば)といろいろな種類があります。に四季による料理の色どりは、食する側にとって季節を感じ癒しのひと時になります。
また、お料理をだす人のおもてなしとしても、日本のおくゆかしさ、美しさを伝えることとなります。
食のおもてなし 食のおもてなし
箸がないころは、手つかみで食事をしていたそうです。日本に箸が入ってきたのは、弥生時代の末期であると言われています。当時の箸は現在のように二本一組の箸ではなく、「折箸」という、細く削った一本の竹をピンセットのように折り曲げた形で、一般の人が使うものではなく、神様が使う神器であり、または天皇だけが使うことを許されたものでした。お箸が一般の食事に使われたのは7世紀の初めです。そして、初めてお箸を食事に使わせたのは、みなさんよくご存じの聖徳太子でした。
聖徳大使の時代から「馬頭盤」と言われ、材質は銀、陶、土、木製といろいろでした。特に天皇が用いた箸置きを「馬頭盤」といい長さ26cm・ 幅13~15cmと大きいものでした。
食のおもてなし
基本的には東南アジア・東アジアというモンスーンアジアの大きな特徴で、高温多湿なことから稲作に適するとともに、大量の水が必要で、そこには魚が棲むことから、米と魚の文化が生まれました。
そのような日本の気候や風土の中で育まれてきたのが「和食」の文化です。季節に応じた食材と向き合い、米や魚、野菜を中心とした和食は美容や健康にも良く、理想的な食生活のスタイルとして海外からも注目を浴びています。
そんな世界に誇る「和食」の心得をご紹介いたします。
 
和食は、日本の気候や風土の中で独自に発展を遂げてきた料理です。
「日本食」「日本料理」とも呼ばれ、生食、素材の味を重視する薄口の味付けそして繊細な盛り付けの3点がおおまかな特徴とされています。
 
和食に大切なのは、五法・五味・五色・五適・五覚とされています。季節や食材、調理法、見た目の美しさやお客様の人数、好み、もてなしの心と感謝の気持ち・・・全てがバランスよく折り重なり、美しさを演出するのが「和食」なのです。
 
五法
五法は生(切る)、煮る、焼く、蒸す、揚げるといった5つの調理法のことです。生(切る)は刺身、煮るは煮物、焼くは焼き物、蒸すは蒸し物、揚げるは揚げ物を意味し、会席料理にはこれら5つの料理が必ず並んでいます。
 
五味
五味とは酸味、苦味、甘味、辛味、塩味という5つの味を意味し、これに淡味を加えることで「六味」となります。なお、和食で使われる調味料の基本となるのもまた「さしすせそ」、つまり砂糖・塩・酢・醤油・味噌の5種類です。
 
五色
五色は白、黒、黄、赤、青(緑)の5色を意味し、白は清潔感、黒は引き締め、黄と赤は食欲増進、青(緑)は安心感を表す色です。黒塗りのお盆や朱塗りのお椀、料理に添えられる葉や花などの演出もこれに通じたものかも知れません。
 
五適
・適温/温かいものは温かく、冷たいものは冷たい状態で召し上がっていただくこと。
・適材/お客様の年齢や性別に合った素材を使うこと。
・適量/多すぎず、少なすぎず、適当な量であること。
・適技/技巧に懲りすぎず、適度に手を加えること。
・適心/和食器やテーブル、お部屋の雰囲気など「もてなしの心」を持つこと。
 
五覚
いわゆる「五感」のことで、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚をフル活用して美味しい料理を味わいましょうという意味です。味だけでなく、歯ごたえや喉越しなどの食感を重んじる日本人にとって「五覚」は欠かせないものといえます。
 
食のおもてなし
 
TOPJAPAN